生きてもなかった。死んでもなかった。
ただ在っただけ。
いつからそう感じてたんだろう。
死んでないだけの存在だった。
そしてここに生きてなかった。
生きることから逃げ、そして
なにもしないと決めた。
多分、死のうとするだろう。
死ぬことを避けるためになにもしない。
死への憧れはずっと奥にある。
ここはわたしには生き辛い。
はやく、もといた場所にかえりたい。
だが、
死ぬ前にやらないといけないことがある。
例えば自死を選んだのならば
また同じことの繰り返し。
それだけは避けたい。
生きてないわたしは死ぬことも許されなかった。
生きてるから死ねる。
生きることも死ぬことさえも出来ないわたしは
ここでジッとしとくしかなかった。
誰かが迎えにきてくれるのかもしれない、と思った。
だが、それは違った。
静かに待って、そして少ない情報のなかからじぶんをさがすことが
わたしにできる唯一の選択だった。
誰かに見つけてもらえる歓び。わたしはそれを知っている。
孤独の中で、なにを頼りに生きていけばわからなかったけれど
孤独感のなかに歓びもあった。
もう誰に気付かれなくてもいい。
誰かはわからないけれどわたしを求めてくれるひとがいるのならそれでいい。
なにかを残していこう。